まむしぐさ(蝮草)

コウライテンナンショウ

サトイモ科テンナンショウ属


花好きの友人が自生のマムシグサを見たいというので、わんさか生えている場所に案内した。
太い茎を見て「ひゃ〜!蝮そっくり。」と悲鳴をあげた。落ち着くと、そこは花好きのこと、苞をつまみあげて中を覗き込んだり、茎を触ったり、こちらがハラハラ。汁が皮膚につくとかぶれると聞いている。
先日のハイキング道にも沢山生えていた。見知らぬハイカー同士「このでっかいのが雌になるな。」「秋には赤い実を見に来ましょ。」とマムシグサを取り囲んで話が弾んだ。
帰途、マムシグサを何本も折り取って、手に持った中年の夫婦連れに出会った。大きな物ばかり、しかも素手。「あーぁ、なんで自分だけの物にするかな〜。手がかぶれたって知ーらんでー。」と性悪気分になった。
マムシグサは、木漏れ日の中で、辺りを窺うようにすっくと立っているのがいいのです。

聞いたところでは、これは「コウライテンナンショウ」というのが本当の名らしい。マムシグサと総称しているものは30種類ぐらいあり、六甲山系に自生しているのはこのコウライテンナンショウが多いとか。

こちらはコウライテンナンショウほどの湿っぽい場所ではなく、沢沿いの斜面の上の方に一本だけ生えていた。