くちなし(梔子) 梅雨空の下の白と芳香

ヤエクチナシの蕾が開く

アカネ科
高さ1〜3mの常緑低木。
中国南部から日本にかけて分布し、日本では海岸近くの山地に自生する。
果実は漢方薬で山梔子(さんしし)といい、消炎、鎮静、止血に薬効がある。食品や衣料の染料としても利用される。
ヤエクチナシは、庭木、切花用に栽培される。熊本市内に自生地があり、天然記念物に指定されている。



どんよりとした空で蒸し暑く、午後には時折雨が降った。
庭に甘くあたたかい香りが漂いだした。。ヤエクチナシが咲きだした。蕾が開き始めると、香りを放つようだ。花びらが白から黄色になっても香り続ける。
ヤエ咲きには実がつかない。知人から頂いた実を入れてサツマイモをゆでると、黄色のきれいなくりきんとんができる。挿し木をすすめられたが、あまり必要とも思わず今に至っている。
葉にすさまじい食欲の蛾の幼虫がつき、気付かないでいると葉を丸坊主にされる。この虫と、花の終わった直後に剪定をすることに気をつけると、あまり手をかけなくても季節が来ると毎年芳香を庭一面に撒いてくれる。