ロゼットの葉の中心にちょこんと  コオニタビラコ

コオニタビラコ

27年前にここに引越ししてきた頃は、駅に行く道沿いに水田があった。
山と街道に挟まれた土地を、昔の人が熱心に開拓したのだろうと思われる美田だった。
田の横の溝にはいつもきれいな水が流れていた。
さして広くもないその田んぼの真ん中に、まず病院ができ、病院が拡張され、街道も道路拡幅され、コンビニやファストフード店ができ、田はもうほとんど残っていない。
残った田の一つに、拡幅された歩道に沿った20坪ほどの細長い三角形の田がある。
おじいさんが何処かから時折やって来て、あまり熱心そうでもない作物作りをされる。
通りすがりに「こんにちは。」と声をかけるようになった。
何故声をかけるようになったのかはわからない。
数年前に、大きな立て看板が立った。
「看板の日陰でものがよお出来んさかいな。」と言うのが、熱心になれない理由なんだろうか。
今、えんどう豆が伸びている以外は、黄色い菜の花畑になっている。
体具合でも悪いのだろうかと思っていたが、今日草取りがしてあった。
三角形の尖ったほうはまだ草が生えたままになっている。
勝手に入らせてもらって、いろいろな山草の写真を撮った。

キク科
日当たりのよい田縁に生える越年草で、平たく生える様子からこの名がある。
花は、のちに花柄が伸びる。
春の七草に数えられるホトケノザとは、この花です。
花は直径7〜8mmくらいで、小さいけれど澄んだ黄色が雑草の中で光っていました。