いつの間にかそっと花を咲かせて  春蘭

シュンラン

引っ越してきた翌年、お隣さんから株を頂いた。
新築祝いにと大叔母がを届けてくれた、直径1.5メートルほどのサツキの根元に植えた。
株は、弱った年やら元気で花をいっぱい咲かせた年やらあるが、増えも減りもしない。
庭の手入れを頼む庭師さんは、「うちらの田舎ではジジババと言って…」と、仕事の邪魔になるらしくあまりいい顔はされない。
「好きだし、茶花にもなるし。踏まんといて、引っかかんといて。」と私がヤイヤイ言うものだから、近年は下草が芽を出さない冬の間に来て、シュンランなど冬も葉の残っているものにはシートをしっかりかけて作業をしてくれる。
今年は花が少ない。2本咲いた。
以前は裏山にも沢山生えていたそうだが、皆が掘り取って行ったせいか、今は目に付く辺りにはほとんど無いらしい。

  • シュンラン

ラン科
日本原産で、乾いた落葉樹林内に自生する多年草
唇弁の形から「ジイババ」、唇弁に入った斑点から「ホクロ」などと呼ばれる。
花や葉を観賞するほか、花を塩漬けにして「l蘭茶」とする。
突然変異が起こりやすい花で、多数の品種がある。