まんりょう(万両) 正月の縁起物

シロミノマンリョウの花と去年の実

ヤブコウジ
赤い実が美しいことと縁起のよい名を持つことから、園芸、庭植えとして古くから親しまれている。
山地の林内などに自生もする常緑小低木。
属名のArdsiaはギリシャ語の「矢の先端」に由来する。


庭のイトヒバやサツキやツゲなどの木の下に、鳥からのプレゼント。
庭師さんから「何もお植えにならないように。」と言われても、勝手に生えてくるわけだし…とプレゼントを喜んでいる。
マンリョウは植え替えが難しいのか、私が下手なのか、小さい時に掘りあげて植え替えてもなかなか根付かない。それで、庭で自然のままにしている。数年前からはシロミノマンリョウもやってきた。
沢山の株に良い実がついた年は、切って正月の生け花に使う。
真っ赤な実はやがてヒヨがやってきて、あっという間に食べちらす。
シロミノマンリョウは鳥に食べられず、今年の花が咲いてもまだ実が残る。


子どもの頃、実家では沢山の餅をついた。
ぺったんぺったんという音で目が覚めると、近所の若い衆も来て杵をふりあげ、まぜ手と声をかけあいながら威勢が良い。子どもは丸められた餅を運んで、筵に並べるのに忙しい。
8畳二間と縁側いっぱいに餅が並んだ頃、最後の臼になる。
「そーれ!」という掛け声に皆が声を揃えて「せんりょう まんりょう やれめでたい。」とはやして神棚に供える大きな「お供え餅」ができあがり、餅つきが終わってご馳走となる。
木のマンリョウと関係ないのかもしれないが、時折思い出す光景だ。