こばのみつばつつじ(小葉の三つ葉躑躅)

コバノミツバツツジ

ツツジ
高さ2〜4mの落葉低木。本州中部以西、四国、九州のかわいた林に生える。
3枚ずつ付く葉が小さい。おしべは10本。



時折薄日が射す曇り空の一日で、午後になるにつれ、風がごーごー音をたてて吹き荒れだした。こんな日は山に入ると上から枯れ枝が落ちてきたりする。思案したが、広い道を選ぶことにしてちょこっと一時間ほど歩いた。
コバノミツバツツジの花が風で散っていた。
尾根道の両側には地面にびっしりと生えたコバノミツバツツジの10cm位の高さの木が、緑色の葉を広げている。その上に紅紫色の花びらが乗って色の対比が美しい。
この小さな木が花を咲かせるまでに生長するには、何年かかるのだろうか。ひょっとして、今、花をつけている木は私より年上なのではなかろうか。思索にふけりつつ一人で歩いていたら、知らぬ間に静かな足どりになっていたらしい。すぐ目の前を、大きな蛇様が横切った。
危ない危ない。こんな日はリンリンと鈴を鳴らし、元気よく歩かねば。