みみなぐさ(耳菜草)

  • ミミナグサ

ナデシコ
高さ10〜30cmの越年草。田畑や道ばたに生える。
和名は葉がねずみの耳に似ていて、若葉が食用になるから。
帰化植物のオランダミミナグサに押されて、数を減らしている。



山際の水田の土手に、ミミナグサが群生していた。近頃めずらしい。
すっきりと立った紫色の茎の先に、白い小さな花をまばらにつけている。
まばらだから花の可憐さが印象づけられる。

山を抜けて登山口に近づいたら、耕運機の音が聞こえてきた。
広い水田に水が張られ、機械が元気よく走っていた。

去年は休耕田になっていて、このまま山の草原になるのかと残念だった。
道の手入れをされていた近所の方に尋ねたら、「医者通いばっかりしとうから、もうよう作らんやろな」とのことだった。
持ち主が元気になられたのだろうか、それとも借り手があったのだろうか。
ともかくよかった。
なんだか嬉しくなって、しばらく立ち止まって眺めていたら、番犬がやってきて吠え立てた。
家に活気が出て、犬も元気が出ているのだろう。よかったよかった。