秋のキノコ

2時間ほど山歩きした。
曇り空の今日、沢沿いの道は薄暗くいささか不気味だったが、足もとにいろいろなキノコが次々と出現、といった感じでかしゃかしゃ写真撮りながら結局気分よく往復した。
キノコは全く分からないので、きれい、かわいい、珍しい、と単純頭で撮った。このあたりにはキノコ狩りの人も結構入るのに、残っているということは食べられないものなのだろう。
薄暗くてピンボケが多いがいくつかを。








こばのがまずみ(小葉の莢蒾)

コバノガマズミの実

  • コバノガマズミ

スイカズラ
福島県以南、四国、九州の山野に生える落葉低木。
葉の両面に毛があり、葉柄は短い。


体育の日、雲は多いが時折は青空と太陽もでるハイキング日和。
というのに、ネットで購入した地デジテレビの配達を午前中に指定していたので留守にも出来ず。
テレビが届いた後買物に行き、回り道して山を歩いて帰った。
コバノガマズミの赤い実が輝いていた。まもなく鳥たちのご馳走になるのだろう。
道ばたには白花のネジバナが草むらに一本だけ花をつけていた。しかし、あまりにも立派過ぎる花付きだし、人家も近いから園芸品種が逃げ出したのかも…。でも、白花は初めて見たのでパチリ。

それにしても、地デジテレビは経済弱者には辛い。喜んでいるのはどのあたりだろう。確かに画像は鮮明できれいだし、いろいろな機能もあって使いこなせば便利そうだ。しかし我が家は今までのアナログと同じような使い方をしそうだ。美しい画面もそのうち見慣れて普通に思うだろう。


そんな事を考えていたら、10年ほど前のパソコン教室で一緒に学んだ男性の事を思い出した。
科目が進むにつれ、WordだのExcelだのその他にもソフトを購入させられ、ある日「物入りでんなー」としみじみとした口調で嘆かれた。
そのうち「パソコンが動かなくなった。」というので聞いて見たら、息子さんから譲り受けたパソコンには既に一太郎だのLotusだの沢山のソフトが入っていたらしい。遠くに住む息子さんに相談したら「新しいパソコンを買え」と言われたとか。
Word、Excelが流行りだした時とはいえ、このパソコン教室ちょっとひどいなと思った。
若い先生は厳しくも熱心で、時には叱られながら一から手ほどきして頂き、感謝している。しかし、2年ほど後訪ねてみたら、教室は消滅していた。
半年間一緒に学んだ男性とはその後会うこともないが、今どうされているだろう。

みやまがまずみ(深山莢蒾)の実

ミヤマガマズミの実

  • ミヤマガマズミ

スイカズラ
山地の林内や林縁に生える落葉低木。
若枝や葉の表面に毛がほとんどない。花は5〜6月。


友人と5ヶ月ぶりに一時間ほどの山歩きをした。
おしゃべりしながら、じわっと汗が出る程度のゆっくり歩きをした。
友人は、妙に息切れがすると診察を受けてまもなく心臓ペースメーカーをいれる手術を受け、5ヶ月ぶりにやっと山歩きの許可が出た。
手術直前まで一緒に山歩きをした周囲もびっくりしたが、本人が一番びっくりしていた。
どうしてもまた山に行けるようになりたいという強い気持ちが回復の支えになったようだ。
好きな事があるというのは、前向きに生きていく原動力になるのだと思う。
ミヤマガマズミの赤い実が光っていた。「あ〜きれい!」と一緒に見る人がいるのは、一人で見る時より何故だか嬉しい。

ルリタテハの幼虫

このところ庭にいろいろな蝶が飛んでくる。
タイワンホトトギスの葉が丸坊主になっていて、幼虫やら蛹やらは見かけていたが、茶花用のヤマジノホトトギスの葉がぼろぼろになっているのに今日気付いて大慌て。まだ小さいので割り箸でそっとつまんでタイワンホトトギスに引越ししていただいたのだが大丈夫だろうか。
こちらは最初からタイワンホトトギスに住みついている幼虫

    • ぶら下がっている蛹

何年か前植物観察講座で、ホトトギスを食草にするのはルリタテハと教えていただいて以来食べ物を提供する気分で見守っていたが、確証がなく、ネットで調べさせていただいた。
http://plaza.rakuten.co.jp/Wolffia/diary/
素晴らしい写真で、大変参考になりました。

かわらけつめい(河原決明)

カワラケツメイ

  • カワラケツメイ

マメ科
高さ30〜40cmの一年草。河原や土手、道ばたの日当たりの良い場所に生える。果実のついた全草は利尿、便秘などに薬効がある。


カワラケツメイは以前、川の土手の群生を上から眺めたことがあるが、今回は道ばたの群生に出合い、ゆっくり観察、といきたいところだったが、同行者に気兼ねしてそそくさと観察した。マメがついていてマメ科はよく分かるのに、マメ形の花ではなく5枚の花びらが申し訳無げに下を向いて咲いていた。
私は夏の間、エビスグサ(ケツメイ)とドクダミをやかんでくたくたと沸騰させてお茶代わりに飲んでいる。
こんなに沢山生えているのだから、このカワラケツメイを頂いてお茶にしたいものだと思ったが、これも同行者があることだし…。
結局写真が撮れた事で満足ということにして。

へくそかずら(屁糞葛)

ヘクソカズラ(ヤイトバナ、サオトメバ

アカネ科
日当たりのよい草地、里山から山地の林縁、藪に生えるつる性の多年草。全体に悪臭がある。ヤイトバナは花を灸に見立てて子どもが遊んだことからの名。
黄褐色に熟した実はひび、しもやけ、あかぎれに薬効がある。  



道ばたのフェンス一面にヘクソカズラが咲いている。年々大きくなって、今年は縦横斜め絡みに絡んで元気一杯、臭気ぷんぷん。

昨夜の凄まじい雷雨で、今日は一気に秋になった。
爽やかな風に揺れる小さな花は可憐で可愛らしい。

ひし(菱)

ヒシ

  • ヒシ

ヒシ科
池、沼、溜池などに生える一年草。夏〜秋に花を咲かせる。果実は食用になり、滋養強壮、消化不良、健胃の薬効がある。


昨夜のほんの少しの雨でも、今日の暑さは少し和らいだ。気持ちもホッとし、夏の写真の整理などした。
先日の灘浜サイエンススクエアのヒシの写真を見て、「やはり望遠のきくカメラが欲しいかな」と思う。
機械物には弱いからカメラに凝る気はないし、観察は望遠鏡で出来るしと考えるけど、長ーい茎と広がった菱形の葉の真ん中にちょこんと可愛らしく咲いた花が撮れないのは残念だ。白い花の花弁は4枚、径1cmほど。ヒシの花は今回初めて見た。


中学生の頃、仲良しの友達が学校でヒシの実をくれた。校庭の隅で、初めて見るヒシの実の食べ方を教えてもらい、二人並んで尖った殻をむいた。中身はほくほく美味しかった。
多分、美味しいと言ったのだろう。翌日沢山持って来てくれて、喜んで家に持って帰った。
祖母が「ヒシの実の採取は大変だからこれ以上頂いてはいけない。よくお礼を言うように。」と言った。


夏の終りは、いろいろな事を思い出す。